見よ、開かれた門が天にあった

司祭 パウロ 上原信幸

 降臨節を迎え、教会の新しい1年が始まりました。11月23日に行われた神戸教区会では、2012年の展望も示されました。まず、当教会ともなじみの深い柳本司祭が立教学院での任を終えて、9年ぶりに教区に戻られます。来春4月からは松山聖アンデレ教会と大洲聖公会を司牧されます。
 伊神努司祭は健康上のご事情で少し早く退職されますが、体調の許す限り近隣教会のお手伝いをしてくださるそうです。岡山の管理は角瀬司祭があたられます。
 来年は松蔭女学院の創立120年、八代学院は翌2013年に50年の節目を迎えようとしています。そして神戸教区は、5年後の2016年に140年の節目を迎えます。
 教区内の全教会は、教区宣教140年に向けて、「自分の教会はこうありたい」という5カ年の中期的な目標を掲げて、その実現に向けて歩みを始めようとしています。
 教会の使命はなんといっても、神さまの国をこの世に実現することですが、そのために目標をたてます。もちろんこれまでも繰り返し立ててきたのですが、特に新しい年は、目標実現のための具体的な方策を、教会委員さんに限らず、幅広い人で考えましょうということを、神戸教区の計画としています。

  宣教協議会

  今、ミカエル教会でも、準備会を行いながら、2012年に第1回目の意見の交換会を行おうとしています。
 ただ、現在受聖餐者数450人という教会ですから、それだけの人数が一度に意見交換を行うのは難しいので、まず少人数で行う予定です。 
 準備会の中では、難しすぎない、まず一言で言い表すことができる明確なフレーズを決めようとしています。「三人寄れば文殊の知恵」といいますが、これが、なかなか難しい作業です。
 世の中にはキャッチフレーズを作ることを仕事としている人がおられますが、確かに玄人の業を必要とするのも判ります。
 ミカエル教会は、国際都市神戸の中にあって、関係する教育施設・福祉施設とともに、一歩一歩を進めようとしています。準備会の中で意見交換した、その目指すところは、垣根のない、開かれた教会。明るく、歌のある教会。大きな輪を作りだす、アットホームな教会。互いに思いを伝えあえる教会を目指そうとしています。

  ビジョン

 「聖」「公」「会」という教会の特徴を説明するとき、私は良く「聖」=「神さまの」、「公」=「みんなの」、「会」=「教会」という説明をします。
 ビジョンというとしばしば「幻」という字をあてますが、私たちが描くビジョンは、絵空事や絵に描いた餅ではありません。私たちの教会が、神さまの教会である限り、必ず実現する未来であります。
 神の扉という名前の街にある私たちのミカエル教会が、本当に「神の国」へ多くの人を招き入れる扉となるように、新しい年も教会を整えていきたいと思います。

「わたしが見ていると、見よ、開かれた門が天にあった。そしてラッパが響くようにわたしに語りかけるのが聞こえた。あの最初の声が言った。『ここへ上ってこい。この後必ず起こることをあなたに示そう。』」
ヨハネの黙示録 4章1節


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